夏特別企画『簡易クーラー』

TMLの話題で冷房の話が出ていました。
そのなかの情報で、氷水を利用したクーラーがあることを知りました。
・・・が、なんとなく眉唾な感じ。。。で、ちょっと思いつきで試してみることにしました。
但し、素人の工作ですから、これで効果があるとなると製品なら、かなりの効果が期待できるかも。
そういうわけで、御参考程度にお楽しみください。
※製品のほうは仕組みを公開しているわけではありませんので御注意願います。
リンク先の製品は気化熱を利用するという説明もあるのですが、それなら冷風扇と同じ理屈となり除湿などの効果はありません。
『氷水を利用する』という観点からの素人DIY実験とさせて頂きます。

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取り敢えず材料調達。ポンプはバスポンプのスペアタイプ(ポンプのみ)を選びました。
あとはホースニップルとステンレス製のフレキ、内径15mmのホース。

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なお、洗濯用のバスポンプ本体はほとんどがDC12Vですが、たまに15Vとか省エネタイプで9Vとかのものもあるので注意しましょう。

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先ほどの13Aのフレキシブルパイプを1回転半くらい(直径6cmくらい)に曲げます。
外側が伸びない(裂けるから)ように、縮めながら少しずつ曲げるのがコツです。

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ポンプとフレキシブルパイプをホースとホースニップルで接続。
これが冷却水管になります。

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ファンは家にあったPCファンを流用、シガライタープラグも今までのDIYで切り飛ばしていたものを流用です。

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PCファンを冷却水管に結束バンドで固定。

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なお、このポンプのケーブルを剥くと、赤白に分かれています。
DCの場合、白とか黒がマイナス、色つきのほうが+の場合が多いです。
案の定、このポンプも赤が+、白がマイナスでした。

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これをシンク上にミニサイズのクーラーボックスを置いて設置。
おそらく結露で滴るため、濡れても拭き取れるこの場所を選びました。

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ちなみに、室内温度計との設置位置関係はこちら。
1m以上開いているので、あまり期待はできません。

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最寄りのコンビニからかち割り氷を調達。
上のリンク先の製品では一枚氷を使っていましたが早く冷えるよう、試験的にかち割りを使いました。

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15:52、窓を閉め切り実験開始!
この時の室内温度は34.4度(中央)です。

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1分経たないうちに、冷却水管は結露でポタポタ・・・。
これなら、冷房とまではいかなくても、除湿にはなるかも。

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8分経過したところで室内温度は0.5度上昇。

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さらに5分経過で、室内温度は35.1度。
何故か上昇してしまっていますが、これは外はカンカラ照りでしたしルーフが熱を持っていて、
素人考えですが、冷たい空気が余計に暖かい空気を上に押し上げていると、推測しました。

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PCファンがもともとショボいため、外気温計測のセンサーを車内に持ち込み、ファンの50cm前方にぶら下げてみました。

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さらに5分経過。右側の外気温(ファン手前50cm)が下がり始めています。

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さらに5分経過で1℃下がりました。
上のリンク先の製品を検索したら、35℃の室温で25℃とか・・・よく見ると但し書きがあって「吹き出し口での計測です」だって。

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それなら、この装置でも負けちゃいないぞ(ダイネットに座っていて汗引くくらい涼しくなっていたため)と、センサーを吹き出し口に移設。

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冷却水管に接触しないよう微妙に離しています。

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見よ!この威力。
室内35.4℃に対して、吹き出し口は26.2℃です。
まともな送風機があれば、これはこれで役立つかも。そう思い始めました。
AntaresLuxe426には元々、送風ダクト(暖房用)があります。
それを利用して、以前のダクト移設DIYで余ったダクトがあるので、室内上からの冷風ダクトの新設も面白いかもしれません。

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で、ダクトを通すとどうなのか、紙で作ったダクトを通して出口温度を計測(短いですが)

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結果は1℃上昇した程度。これなら、うまく結露ドレンやら工夫すれば、簡易クーラーとして使えるかもしれません。
私としては、あくまでDIYで簡易的なものを目指して考えていきたいと思います。

日中、日差しが強くていくらでもトレーラーの室温が上がるときには期待薄ですが、 熱帯夜の寝苦しい時だけでも使えるものが出来ればな〜と思いました。
ただ、製品のほうがやはり優れているとは思います。
今回の実験からして、氷水を使って冷やす、その製品は『アリ』と思いました。



さて、5月26日のブログにも書いておりましたが、 『DIYで簡易的なものを・・・』とは言ったものの、DIYレベルではいろいろ諸問題が出てきました。


@ある程度の風量が確保できなければならない
A結露対策(ドレン等)を考慮しなければならない
B設置場所の問題(ドレンとも関係しますが、冷却水が循環するホースもかなり結露します)
C一時的な利用のための機器で大改造の必要があるか?(これ一番大事)

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熱交換器部分を本格的に設計です(って、市販品の組み合わせでの加工ですが)
FFヒーターのファンによる送風ダクトを利用し、結露(ドレン)対策を考えてみました。
これを基に上の諸問題Cの最終判断をするための、前実験(前回が1として実験2)を試みることにしました。

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φ75の掃除口(VD)の蓋部分に穴を開けて、13Aのホースニップルを通し、内側になるほうにステンレスフレキを8の字に接続します。

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φ75×φ50のチーズ(VU T字管)に、掃除口(受け側)を接着します。

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掃除口内側のニップル周囲をコーキングします。
穴を開けただけで、こちら側からホース接続側を差し込んだだけですから、結露が漏れないようにするためです。
なお、手前の小さい穴はドレン用(4mmチューブを通します)
この掃除口はちょうどツマミ部分の裏側が凹んでいますので、集水の窪みとして利用してます。

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上をチーズ管へねじ込み、ホースをホースバンドで固定。
けっこう製品らしいでしょ(自己満足♪)

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トレーラーのDIYで余ったダクトを接続、ホースも断熱材で巻いて結露防止。
しかし・・・デカッ! ちょっと、この得体の知れないブツをトレーラーの室内に取り付けるのは、かなり勇気が要ります。

デカくなりすぎたのでトイレに設置して、ダイネット側に吹き出させて使おうか・・・とか考えてはいたものの、 またまた5月28日のブログにて、トイレ設置は辞めてダイネット下部に設置するということで、 ダクト途中に割り込ませて使おうと、実験機(ほとんど実装機にする勢いですが)もそれに合わせて改良することにしました。

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まずは、クーラーボックスの改良。実験1では蓋を閉めずに行ったため、蓋が閉められるよう、穴を貫通しニップルを挿入。
ホースもワンタッチで取り外しができなければ水を捨てたりできないので、接続材を取付。

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ポンプ、戻り管を取り付けました。

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ダクト途中に割り込ませるタイプにするため、VU 90゜エルボ(幸いまだ接着してなかった)をやめて、 VU φ75×φ50の異径管を接着。
この熱交換機自体も結露すると思うので内部の結露は横に5mmの穴をあけ、垂れ流すことにしました。

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受け皿となるトレイを探していたのですが、ちょうど良い物を見つけました。
調味料などを流しの下に整理するトレイです。φ75のVUがピッタリ入り、しかも縁の高さが違うところが、今回のブツにピッタリです。

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前後に穴を開けて、熱交換機をトレイ内部に設置。ちょうどダクトの入口側(上側)が縁の外に出ます。

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トレイ底付近に穴を開けてチューブを通し、プラスチック用速乾パテにて隙間埋めと固定をしました。

土曜日、早く帰宅したのでトレーラーに入ると35℃。
これは好都合(?)とばかりに、実験2スタートです。
(同じような写真が続きますが『実験』ということでお付き合い下さい。)

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まずは、ダクトの途中に割り込むように熱交換機を仮設。
吹き出し口は斜め45度上向きにしています。
実験ですから、暑くなっているルーフに向けての効果検証です。

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センサーとの位置関係。
どちらのセンサーも吹き出し方向とは逆になります。
かなり不利な位置関係ですが、使えるかどうかの検証ですからシビアにいきます。

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今回はカチ割りではなく、コンビニにある板氷(1.7kg)を使用しました。

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氷と2リットルの水をクーラーボックスに入れ、いよいよ実験開始です。

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16:00実験開始。室内上部34.5℃、下部31.6℃
試験の前に何度かエントランスを開け閉めしたため、下部温度が下がってしまいました。

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10分経過で前回同様、温度上昇。

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室内上部35.1℃、室内下部33.5℃

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実験開始から30分、室内下部温度が最初の値ほどに下がってきました。

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さらに10分で室内上部35.1℃、室内31.2℃。

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ふと。フロントベッドに腰掛けると、結構涼しくなってる・・・。
ということは?というわけで、フロントベッドとダイネットの間のカーテンを閉じてみました。

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続いて、リアベッドカーテンも閉じて、キッチン&ダイネット部だけにします。

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50分経過でカーテン効果もあり、室内上部34.9℃、室内下部は30.8℃

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さらに10分経過の実験開始後1時間で室内上部は33.5℃、室内下部は30℃を下回って29.7℃。

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10分経過で室内上部は32.7℃、室内下部はまた下がって28.7℃

結論からするとこのDIYはOKです。
ただ、風量と熱交換の効率が気になるところです。

スペースを区切って使うなどすれば、十分期待できます。

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